【本紹介】一万人の脳を見た名医が教える すごい左利き

こんにちは!

今日も今日とて本紹介をさせていただきます。

本紹介のおかげかPV数が最近上昇中です笑

西優ゼミナールの河合です。

今日はこちら!!

「一万人の脳を見た名医が教える すごい左利き」加藤俊徳 ダイヤモンド社

最新の脳科学で分かった左利きのすごいところについての本です。

ちなみに私は生粋の右利きです。

それでは内容をみてみましょう!

本書の要約

著者の紹介

著者の加藤先生は医学博士で脳科学を専門とされています。生まれつき左利きだった加藤先生は周りの人と同じように右手が上手に使えないかと小さいながらに思っていたそうです。

小学生時代は勉強が苦手で、スポーツに励んでいるうちに

「カラダの動きは脳が指令を出しているのでは」

とひらめき、医学部に入って脳の研究をしようと誓いました。

加藤先生はMRIを使って右利き、左利きの人の脳をたくさん見てきました。

そこからわかった左利きの人にしかない考え方や特徴を分析したのが本書になります。

左利きについて

そもそも左利きについてですが、人を含め動物達には利き〇〇というのがあるそうです。利き足、利き目、聞き耳などなど。

日本人では約10%が左利きという統計があります。

利き手に右利きが増えてきた原因は諸説あります。心臓が左側にあって右手で戦うためなど。

そして左利き、右利きは遺伝子が少なからず影響しているようですが、はっきりは解明されていません。

ですが、親からの遺伝があるのは明らかになっており、両親が左利きだと子どもが左利きになるのは確率で約26%というデータが出ています。

左利きだと何がちがう?

これは一言で言うと左脳を使っているか、右脳を使っているかです。

ご存じと思いますが、左利きの人は右脳を、右利きの人は左脳を主に使います。

それぞれの脳は様々な役割を担っています。左脳は言語処理、右脳は非言語的処理(画像や空間認識)を担当しています。

さらに右利き、左利き関係なく、7割以上を左脳で言語処理をしていることから、右利きはいつも使っている左脳を存分に使うことができますが、左利きの人は言語化するのに時間がかかる傾向があります。

話すときに頭の中で少し遠回りをしてしまうそうです。ですので、先生曰く科学的にあh左利きでお話し上手はなかなかいないとのことです。

左利きの何がすごい?

特に本書で取り上げられていたのは以下の3つです。

  1. 直感がすごい
  2. 独創性がすごい
  3. ワンクッション思考がすごい

①直感がすごい

直感と言われるとそんな非科学的なことをと思う人がいるといるのではないでしょうか?

そんなことはありません。

「直感」とは無意識のうちに膨大な情報を蓄えている右脳からより正確な情報を選択して導かれた結果なのです。

さらに直感の方がより正しい選択ができるという研究結果も出ています。

前述したように左利きの人は主に右脳を使っています。ですので、右脳を日常的に鍛えていることになり、直感が右利きの人よりも優れているのです。

②独創性がすごい

右脳は非言語的なイメージ記憶に優れています。つまり、目で捉えた情報をイメージで記憶する傾向が強いのです。

ですので、左利きの人はイメージの掛け合わせて新しい情景をイメージすることに長けています。

さらにハサミや駅の改札、自動販売機など身の回りの多くのものは右利きの人向けに作られています。

そのような環境にいる左利きの人は工夫する癖が自然と身についているようです。

これが独創性につながります。

③ワンクッション思考がすごい
ワンクッション思考とは左脳と右脳の両脳を使うことです。

右利きの人はほどんどのことを右手で完結することが多いですが、左利きの人は日常生活でも左手と右手を使うことが多いはずです。

右利きの人は左脳のみを使い、右脳を眠らされているのに対して、左脳の人は両脳満遍なく活用している人が多いそうです。

これによって左利きの人は言語的能力(左脳)と非言語的能力(右脳)の両方を自然と養っていくことができます。

つまり、左利きの人の方が脳が使える範囲が広くより幅広い考え方ができるという訳です。

しかし、デメリットもあります。

言葉の通り、左利きの人は右脳→左脳とワンクッションして考えているので言葉をまとめるのに時間を要します。

左脳は言語能力を司っていましたので、言葉は辞書のように整然と並べられており、探し出すのは容易です。

それに対して右脳にはイメージ記憶が蓄積されていますが、これらは無造作に並べられており、探し出すのに時間がかかってしまいます。

右脳を鍛える方法

ここまでで左利きの人の優れているところばかりを挙げてきましたが、左利きの人ばかりずるい!右利きの人はそんなふうにはなれないのかと思うはずです。

安心してください。本書にも右脳を鍛える方法が載っています。

以下いくつか挙げます。

  • 本を反対から読む。
  • 未経験のことに取り組んで使える脳の領域を広げます。

  • 好きなものを断ってみる。
  • 自分の興味の領域が変わると新しい情報を得ようと行動が変わり、その結果、独自のアイデアが生まれやすくなります。

  • 部屋の片付けをしてみる。
  • 部屋は見た目が綺麗かどうかが大事です。つまり綺麗になった後の部屋がイメージできないと片付けできません。画像やイメージは右脳の担当でしたね。

  • その日の出来事を映像で振り返る。
  • 今日一日で話していた人の表情、飲み物の色、アクセサリーなど情景を思い出すことで右脳を活性化することができます。

  • 自分に似合うコーディネートを考える。
  • ファッションは見た目ですから、右脳に刺激を与えれくれます。また、誰々と会うからこういう格好がいいと思考を巡らせることも右脳の活性化につながります。

これらはどれもハードルが高くないはずです。右脳を鍛えたい方はぜひ試してみてください。

結局のところ左利きは矯正した方がいいのか?

これは様々な考え方があると思いますが、加藤先生曰く「無理に直さなくてもいい」そうです。

しかし、右手を使い始めた方がいい時期があります。

それは言語能力を持つ左脳が発達して、両方のバランスが取れる時期である小学4年生(10歳)以降です。

あまり早い時期に右利きに矯正すると脳内の新たな回路を作ろうとしてしまい脳が混乱してしまいます。

なので外国語も言語の基礎が身についた10歳以降が良いとされています。

読んだ感想

左利きの人はとりあえず右利きの人とは違うという漠然とした考えだったのですが、本書を通じて違いを科学的に理解することができました。

たしかに私も経験上左利きの人は考えたや行動が右利きの人と比べて違うと感じることは何度かありました。

特に私はバスケをしていたので、左利きの人の動きになかなか対応しずらかった記憶があります。

私も右利きなので、本書にあったような右脳を鍛えるトレーニングを取り入れてみようと思います。

そして左利きの人はたしかに少数派ではありますが、疎外感や考えのずれを気にすることなく、左利きにしかない独創性や直感を思う存分に生かしてほしいと思います。

それでは!