吉備高原学園高等学校に行ってきました!!(後編~阿部樹里さんによる講演会~)

こんにちは!
西優ゼミナールの河合です。

前回、吉備高原学園高等学校へ行ってきましたの前編をしましたが、今回は後編ということで吉備高原学園の卒業生である阿部樹里さんの講演会について紹介いたします。

※以下の内容は講演会で話された内容と配布資料を基に書かせていただきました。

阿部樹里さんのプロフィール

阿部樹里さんは吉備高原学園の15期生の卒業生です。

出身は島根県で、不登校講演家やエッセイストとして幅広く活動されています。

中一の終わりに両親の離婚がきっかけで中学校時代に不登校を経験し、たまたま家にあった吉備高原学園のパンフレットをみて入学を決意したようです。

興味のある方はインスタやXもやられているのでご覧下さい。
阿部樹里さんのインスタ
阿部樹里さんのX(旧Twitter)

不登校になっていった中学時代

中一の終わりごろに両親が離婚し、お父さんっ子だった阿部さんは父と離れて暮らすことになり、だんだん不安定になっていきます。

中二になるといじめや嫌がらせを楽しくやっている学校の雰囲気に耐えられなくなります。

また、先生もそういう行為に対して見て見ぬふりをしているように見え、大人への嫌悪感を抱いています。

そして中三になって唯一頑張っていた部活を引退して完全に不登校になりました。

思春期独特のアンバランスさもあり、繊細だったことでいろいろ耐えられなかったと阿部さんは語ります。

全寮制を選んだ3つの理由

①明るい未来が見えたこと

不登校者向けの学校情報を集めてきた母親のパンフレットのなかから偶然見つけ、校舎がきれい、制服がかわいいというそんな思いから入学を目指しました。

②親と離れて生活ができること

もともとお父さんっ子だった阿部さんはお母さんとの生活になって徐々に不安定になっていきました。

そしてお母さんと喧嘩ばかりだったので、親元を離れたいをいう気持ちが強かったそうです。

③不登校だった自分のことを知らない人ばかりの環境に行きたかったから

当然、阿部さんにとって県外の吉備高原学園は地元の高校ではないので、知らない人ばかりです。

自分を知らない人ばかりの環境だからこそ、新しい自分を見せることができる。

そんな気持ちで入学を決意しました。

前向きになれた理由

中学時代に不登校を経験した阿部さんですが、吉備高原学園に来て前向きになれたそうです。

高校から脱走をしたときに(全寮制なので)正論を押し付けてくる人=大人という概念を覆されました。

そのとき探しに来てくれた先生に見つかったときは怒られる、すぐに学校に連れ戻されると思ったところ先生は、

「帰ったら怒られるかもしれん。違うこと考えながら右から左できいとけばえーんよ」

と言って当時の阿部さんはびっくりしました。

阿部さんにとってこの出来事が初めて大人が味方してくれたと感動したそうです。

そんなことから阿部さんは「大人が嫌い」で「大人になりたくなった」という考えから「こんな大人になら、なってもいいかも」と思えるようになりました。

阿部さんの夢

子どもに「こんな大人になりたい」と思ってもらえる大人になることです。

「不登校」「生きづらさ」などで悩んでいる人が、孤独にならないための活動をしていきたい。

実際にSNSで情報発信や講演会などをされています。

不登校の子にこんな言葉をかけてほしい

SEKAI NO OWARIの深瀬さんがライブのMCで話した言葉をお借りしました。

「頑張れないって、頑張れてることより凄く苦しい。頑張れることの方が楽。だから近くで怠けてるように見える人のことを、怠けてるんじゃなくてサボってるんじゃなくて、戦ってるのかもしれないと思って欲しい」

中学時代にいじめにあっていた深瀬さんの言葉です。

阿部さんは言葉も重要ですが、「誰が言うか」「どんな心で言うか」がより重要になってくるとおっしゃっていました。

まとめ

以上、阿部さんによる講演会の内容でした。

現在、日本には約20万人の不登校の中学生がいるそうです。(小中を含めると29万人)

そして不登校の生徒はここ数年増加傾向にあります。

吉備高原学園さんのように不登校の生徒でも活躍できる、居場所のある学校がどんどん増えていってほしいところです。

私としては無理に学校に行って嫌な思いをするくらいなら行かない方がいいと思いますし、多感な中学生にとって学校生活や人間関係の合う、合わないというのは必ずあります。

なにか今回の記事でそういった生徒の皆さんの一助になれば幸いです。

それでは!